ブレーカーが頻繁に落ちる原因とは?その対策とチェックポイント

ブレーカー

家庭やオフィスで突然「ブレーカーが落ちた!」という経験はありませんか?
しかもそれが何度も起こると、日常生活にも支障をきたしますし、何か重大な問題があるのではと不安にもなります。

今回は、「ブレーカーが頻繁に落ちる」原因と対策について、電気工事士の視点からわかりやすく解説します。


【目次】

  1. ブレーカーの基本構造と役割
  2. よくある原因とその仕組み
  3. 自分でできるチェックポイント
  4. 危険なサインと業者に依頼すべきケース
  5. トラブル防止のための予防策

1. ブレーカーの基本構造と役割

ブレーカーとは、電気回路を守るための「安全装置」です。過剰な電流が流れたときや漏電が起きたとき、自動的に電気を遮断することで、火災や感電を防ぎます。

一般家庭の分電盤には、次の3つのブレーカーがあります:

  • 主幹ブレーカー(アンペアブレーカー):家全体の電力量を管理
  • 分岐ブレーカー:部屋や機器ごとの電気回路を管理
  • 漏電ブレーカー:漏電時に作動し感電を防止

これらのどれが頻繁に落ちているかで、原因の特定が変わってきます。


2. よくある原因とその仕組み

■ 過電流(アンペアオーバー)

同じ回路で電子レンジ、エアコン、ドライヤーなどの消費電力の高い家電を同時に使用すると、ブレーカーが落ちる原因になります。

一番多いのがこの過電流です。1つのコンセントの定格電流は15A(アンペア)です。

これは日本では1500W(ワット)までと同じと考えてもらって構いません。一つのコンセントに対して1500Wを超えるとキャパオーバーです。

また違うコンセントでも回路が繋がっている場合があり、1つの回路に対して全部で2000Wの電化製品を使ってもキャパオーバーです。

この1500Wや2000Wがどのくらいの容量かというと案外少ないです。

ドライヤーや電子レンジ、トースター、オーブンなど強い熱を発するものは1000Wくらい使います。また食器洗浄機や衣類乾燥機、掃除機なども高い電力を使用します。

■ 漏電

壁の中の配線の劣化や、水回りのトラブルなどで電気が本来のルート以外に流れてしまうと、漏電ブレーカーが作動します。

漏電している場合は事故や火災にもつながりかねず非情に危険な状態です。

確認のため電気工事業者に見てもらう必要があります。何度もブレーカーが落ちる度に、自分でブレーカーを上げてしまうのは危険ですのでやめましょう。

■ ショート(短絡)

電線同士が直接触れてしまい、大量の電流が一気に流れることでブレーカーが落ちます。ショートも普段起こることは少ないのですが、起きたということはどこかでトラブルが起きている可能性が非常に高いです。

電線同士の接触というのは、ケーブルの被膜がはがれて銅線が見えている状態での、銅線同士の接触です。

壁の中で何かトラブルが起きているのか、使っている電化製品などの故障やケーブルに被膜の剥がれなどがあるのかもしれません。

もし壁の中のトラブルがある場合、やはり専門業者に見てもらう必要があります。

■ 電気製品の故障

故障した家電が電流を異常に引き込んでいたり、漏電の原因になっている場合もあります。

■ 経年劣化による配線不良

築年数が古い建物では、配線そのものが劣化しており、安全に電気を送れない状態になっていることも。


3. 自分でできるチェックポイント

どのブレーカーが落ちているか確認

  • 主幹ブレーカー→契約容量オーバー(全体的な使いすぎ)
  • 分岐ブレーカー→特定の部屋・機器の使いすぎ
  • 漏電ブレーカー→漏電の可能性

電気製品を一つずつ確認

すべての家電のプラグを抜いてから、ブレーカーを戻し、一つずつ電源を入れてみることで、どの機器が原因かを特定できます。

延長コードやタコ足配線の見直し

負荷の大きい家電(電子レンジ、ドライヤー、炊飯器など)をタコ足で使うのは避けましょう。発熱や火災の原因になります。


4. 危険なサインと業者に依頼すべきケース

次のような状況がある場合は、すぐに電気工事業者へ相談しましょう。

  • コンセントやスイッチから異音(パチパチ音)
  • 焦げ臭いにおいがする
  • ブレーカーがすぐに落ちてしまう(復旧できない)
  • 雨の日や水漏れ後にブレーカーが落ちる
  • 築20年以上で電気設備の点検を受けていない

5. トラブル防止のための予防策

▶ コンセントや分電盤の定期点検

古いコンセントやスイッチは内部が劣化している場合があるため、5〜10年を目安に点検・交換を検討しましょう。

▶ 電気容量の見直し(契約アンペア)

エアコンやIHなどを複数設置している家庭では、契約アンペアを上げることで落ちにくくなるケースもあります(※要電力会社との契約変更)。

▶ アースの取り付け

洗濯機や電子レンジなど、アース端子のある家電にはしっかりとアースを取り付けましょう。

▶ 専門業者への相談

定期的に電気工事士による点検を受けることで、火災や感電のリスクを大きく減らすことができます。


まとめ:繰り返すブレーカー落ちは「警告」サイン!

ブレーカーが頻繁に落ちるのは、電気回路や設備に異常が起きているサインかもしれません。軽視せず、原因を突き止めて安全に対処することが大切です。

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