電気配管の種類と選び方 〜屋内外での実践から〜

こんにちは!

藤沢市を拠点に活動している電気工事会社、シルバ電設株式会社です。

今回は、電気工事の現場で毎日のように使っている「電気配管」についてご紹介したいと思います。

屋内や屋外での使用用途に応じて、材質や構造の異なるさまざまな配管が使われます。

配管選びは、電気工事の品質と安全性を左右する重要なポイント。現場での経験をもとに、わかりやすくご説明します!


屋内でよく使う配管:PF管とCD管

まず、屋内のビルやマンションなどでよく使用されるのが「PF管」と「CD管」です。どちらも塩化ビニル(塩ビ)製のフレキシブル(柔軟)な電線管ですが、それぞれに特性や使用目的に違いがあります。

PF管(プリフレックス管)

PF管は、屋内の「隠蔽配管(壁や天井に埋め込む配管)」でよく使われる管です。以下のような特徴があります。

  • 素材:塩ビ製で柔軟性が高く、曲げ加工しやすい。
  • 内側:波形の構造で、内部がスムーズで通線がしやすい。
  • 防水性:ある程度の耐湿性があるため、湿気の多い場所でも使用可能。
  • 用途:天井裏や壁の中など、電線を保護しながら柔軟に配線したい場面で使用。

実際、ビルの新築現場でもPF管は大活躍です。軽くて取り回しがよく、施工時間も短縮できます。弊社のスタッフも、PF管を使った配線作業では特に手際よく作業を進めています。

CD管(コルゲートダクト管)

PF管と似ていますが、CD管は主に「乾燥した屋内」での使用に限られます。

  • 素材:同じく塩ビ製ですが、PF管よりも耐熱性や耐湿性は劣ります。
  • :一般的にオレンジ色(PF管はグレー)。
  • 用途:屋内の乾燥環境で、配線を一時的に保護したい場合に使用。
  • 注意点:水がかかる場所やコンクリート内には使えません。

つまり、湿気や水が想定される環境ではPF管、それ以外ではCD管という使い分けが基本です。


屋外で使う電気配管:金属管(鋼管)

屋外や屋上など、風雨や直射日光にさらされる環境では、塩ビ管ではなく金属製の電線管(鋼管)を使用します。

金属管の種類と特徴

  • G管(ガス管):厚みがあり丈夫。重いけれど耐久性抜群。
  • E管(厚鋼電線管)・C管(薄鋼電線管):配線用に設計された金属管。錆止め処理済みのものを使用。
  • 素材:鋼鉄製で、防水・耐衝撃性が高く、外部からのダメージを防ぎます。

加工方法と工具

金属管の施工には、特殊な加工が必要です。以下は現場でよく使う作業です。

  • ベンダー:金属管を美しいカーブに曲げる道具。現場の寸法に合わせて曲げ加工を行います。
  • バンドソー:配管を正確な長さにカットします。
  • ホールソー:ボックスや壁に丸い穴をあけるために使います。

現場での加工は、まさに職人技。特にベンダーで美しい90度カーブを作る時は、ちょっとしたアートのようです!


屋外部材の選定:ドブ材と全ネジ

屋外では、配管だけでなく、それを固定するための部材にも工夫が必要です。特に錆への対策は重要です。

ドブ材とは?

「ドブ」とは、溶融亜鉛メッキのことを指します。鉄の表面に亜鉛を溶かしてコーティングすることで、非常に高い防錆効果があります。

  • ドブビス:屋外用に使用されるビス。長期間錆びず、しっかりと固定できます。
  • ドブ全ネジ:屋外配管の固定や支持材として使用。通常の全ネジより重くて強度があります。

一方、屋内では普通のユニクロめっきやステンレスのビスや全ネジが使われます。現場に合わせて使い分けるのが基本です。


まとめ:配管選びは現場の環境次第!

電気配管は、単なる「管」ではなく、電線を守り、建物の安全性と美観を保つ重要な役割を担っています。使用環境や施工性、安全性を考慮しながら、適切な配管と部材を選ぶことが、良い工事につながります。

私たちのチームでも、毎現場ごとに最適な配管や工具を選定し、正確かつ丁寧な施工を心がけています。もしご自宅やオフィスでの電気工事のご相談があれば、ぜひお気軽にお問い合わせください!

Follow me!