弱電配線(CPEVケーブル)の特徴と使用場面

こんにちは!神奈川県藤沢市を拠点に、都内の現場でも日々活躍しているシルバ電設です。

今回は、現場でもよく登場する「弱電配線」の中から、CPEVケーブルについて詳しくご紹介したいと思います。

電気工事と聞くと、コンセントや照明など「強電」ばかりが注目されがちですが、弱電配線も建物の安全性や利便性を支える大切なインフラです。この記事では、CPEVケーブルの特徴や使用場面、他の弱電用ケーブルとの違い、さらには強電との違いについても解説します。


弱電とは?強電との違い

まず「弱電」とは何かをご説明します。

  • 弱電とは、信号や通信に使われる電気のこと。電圧が低く、人体に与える影響が少ないため「弱い電気」と呼ばれます。
    • 例:電話回線、LAN、インターホン、防犯カメラ、火災報知器、スピーカー配線など
  • 一方、強電とは、電力の供給や動力に使われる電気のこと。高電圧・高電流で、照明、空調、コンセントなどが該当します。

簡単に言えば、人や建物を「動かす」のが強電、「つなげる・知らせる」のが弱電です。


CPEVケーブルとは?

弱電配線の中でも、特に通信系の配線でよく使われるのが「CPEVケーブル」です。

私たちは強電を主に取り扱いますので、CPEVなどの弱電ケーブルの盤につなげる結線はしませんが、盤から盤までなどへの配線はします。

CPEVケーブルの特徴

  • 構造:導体(銅線)をビニル絶縁し、さらに全体をビニルで被覆したシンプルな構造。
  • 色分け:より線(ツイストペア)で色分けされており、識別しやすい。
  • 芯線数:2芯、4芯、6芯、10芯など、用途に応じたバリエーションあり。
  • 柔軟性:比較的柔らかく、扱いやすい。
  • 価格:比較的安価でコストパフォーマンスが良い。

使用場面

  • 電話回線:主にビルや施設内の電話配線に使用。
  • インターホン:室内・屋外間の通話や呼び出し信号の伝送。
  • セキュリティ機器:ドアホン、アクセスコントロールなどの信号線。

CPEVケーブルは、安定した信号伝送が求められる場面で多く採用されています。弊社の現場でも、マンションのインターホン更新工事や、オフィスビルの電話設備工事でよく使っています。


他の弱電ケーブルも紹介!

弱電配線にはCPEVケーブル以外にも多くの種類があります。以下に代表的なものをご紹介します。

1.AEケーブル

AE線はクリーム色の被覆が特徴で、導体の太さは0.9mmや1.2mmなどがあり、用途や距離に応じて使い分けます。主にスピーカーのケーブルとして使われますが、耐火性、耐熱性がないため、非常用のスピーカーには使われず、主に業務放送などのスピーカーに使用されます。

2.HPケーブル

HP線は耐火性に優れた警報用ケーブルです。AEケーブルと違って耐火性がありますので、非常放送などのスピーカーに使用されます。火災などが起きた時に耐火性がないケーブルでは、放送ができなくなってしまいます。ですので非常用スピーカーや火災報知器のセンサーなどにはAE線ではなくHP線を使用します。AE線に比べ値段も高価になります。

HP線は耐火性に優れた警報用ケーブルです。AEケーブルと違って耐火性がありますので、非常放送などのスピーカーに使用されます。火災などが起きた時に耐火性がないケーブルでは、放送ができなくなってしまいます。ですので非常用スピーカーや火災報知器のセンサーなどにはAE線ではなくHP線を使用します。AE線に比べ値段も高価になります。

3.FPケーブル

FPケーブル(耐火ケーブル)も耐火性があり、芯数のバリエーションが多く、火災時にも一定時間、電気信号を確実に伝送できるよう設計された弱電ケーブルです。

特に防災設備や非常用放送、火災報知器の回線などに使用されます。

構造としては、芯線を金属箔などのシールドで囲い、外部ノイズから信号を保護する設計になっており、音声やデータを正確に伝える必要がある回路に最適です。

ケーブルを向くときに1本1本にアルミ箔のようなシールドで覆われているので、それを剥くのは大変です。

また、外被には耐火性・耐熱性の高い材料(シリコンゴムや難燃PVCなど)が使われており、高温や火炎にさらされても回路を一定時間維持できます。長距離配線やノイズ環境下では、FPケーブルのようなシールド付き耐火ケーブルが重要な役割を果たします。


弱電配線の施工上の注意点

弱電配線は、信号のやりとりが主な目的です。そのため施工時には以下のような点に注意が必要です。

  • 強電と離すこと:強電と並走させるとノイズ(誘導障害)が発生し、誤作動の原因になります。
  • 結線ミスに注意:色分けに従って正確に結線。特により線(ツイストペア)はペアを間違えると通信できません。
  • 余長を取りすぎない:収納ボックス内に収まらず、後でトラブルになることがあります。
  • ケーブル支持:配線を引っ張りすぎないように、サドルやモールでしっかり固定。

まとめ:弱電配線にもプロの技術が光る!

強電に比べて目立たない存在ですが、弱電配線は建物の「情報」と「安全」を守る重要なインフラです。CPEVケーブルはその中でも非常に使い勝手がよく、通信関係では定番のケーブルです。

施工には専門知識と丁寧な作業が求められます。弊社では、ブラジル出身の明るく真面目なスタッフが、日々こうした弱電配線にも確実な技術で対応しています!

ご家庭やオフィス、施設での通信・セキュリティに関する工事もお気軽にご相談ください!

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